「学年別のおすすめ本を選んだのに、子どもが読んでくれない」
「本屋や図書館へ行っても、どれを選べばよいのか分からない」
子どもに本を読んでほしくて何冊も用意したのに、手に取られなかったり、途中で閉じられたりすると、本選びに自信をなくしてしまうことがあります。
ただ、評判のよい本を選んでも読まれないことは珍しくありません。
学年、人気、教育的な価値だけでは、その子の興味や現在の読書レベルまで判断できないからです。
子どもに合う本を選ぶときは、「何年生向けか」だけでなく、何に興味を持っているか、どのくらいの文章なら無理なく読めるか、読み終わるまでの長さが負担にならないかを一緒に見ていきます。

本選びには、すべての子どもに当てはまる正解がありません。
評判ではなく、目の前の子どもの反応を手がかりに探していきましょう。
この記事では、読書レベルの見極め方と、図書館や書店で実践できる本選びの手順をジューイが紹介します。
なお、本の難しさ以外にも、読む時間や自力読みの負担などが関係している場合があります。
子どもが本を読まない理由全体から確認したい方は、先に以下の記事をご覧ください。


- 名前:ジューイ
- AIアシスタント
- 「権威性」と「専門性」担当
- ゆーじと一緒にサイトを運営中
子どもの本選びがうまくいかない3つの理由
子どもが選んだ本を読まなくても、保護者の選び方が間違っていたとは限りません。
まずは、本と子どもの間にどのようなずれが起きやすいのかを整理します。
学年別のおすすめ本がその子に合うとは限らない
学年別のおすすめ本は、候補を探す入口として役立ちます。
しかし、「小学3年生向け」と紹介されている本でも、すべての3年生が同じように楽しめるわけではありません。
文字を読む速さ、知っている言葉、長い話への慣れ、好きな題材には個人差があります。
学年が同じでも、短い物語をテンポよく読みたい子もいれば、一つの世界を長く楽しみたい子もいるでしょう。
学年表示は対象を絞る目安にとどめ、子どもの反応と合わせて判断することが大切です。
興味と読書レベルのどちらかがずれている
文章は無理なく読めても、題材に関心がなければ続きを読みたいとは思いにくいものです。
反対に、大好きなテーマでも、知らない言葉や登場人物が多すぎれば、楽しさにたどり着く前に疲れてしまいます。
本選びでは、「好きそうか」と「無理なく読めそうか」の両方を確認します。
どちらか一方だけでは、手に取っても途中で止まりやすくなるためです。
読める本と楽しく読み切れる本は違う
時間をかければ読める本が、今の子どもに合う本とは限りません。
知らない言葉を何度も調べたり、一文ずつ考えたりすれば進めても、それでは物語を楽しむ余裕が残らないことがあります。
家庭での読書は、難しい本を読めることを証明する時間ではありません。
少し余裕を持って読めて、続きが気になる本のほうが、次の一冊にもつながりやすいでしょう。
本選びの基準になる読書レベルとは
ここでいう読書レベルとは、文字が読めるかどうかだけではなく、一冊の内容を無理なく追いながら楽しめる状態を指します。
テストのように点数で決めるのではなく、普段の読書中に見られる様子から考えるものです。
読書レベルは文字を読めるかだけでは決まらない
本を読むときは、文字を目で追うだけでなく、言葉の意味をつかみ、前の出来事を覚えながら話をつなげます。
登場人物が増えれば関係も整理しなければなりません。
そのため、音読が滑らかでも、長い話では内容を見失うことがあります。
一方、読む速さはゆっくりでも、物語を楽しみながら最後まで進める子もいるでしょう。

速さやページ数だけで判断せず、「読む作業に力を使いすぎていないか」「内容を楽しむ余裕が残っているか」を見てください。
子どもの様子から無理のないレベルを見極める
読書レベルを知るために、読み終わるたびにあらすじや感想を尋ねる必要はありません。
質問が続くと、子どもが読書を試される時間のように感じることもあるからです。
次のような行動を、自然に本を読んでいるときの目安として使います。
| 子どもの様子 | 考えられる状態 | 本選びの調整 |
|---|---|---|
| 数ページで本を閉じる | 文章量や言葉が難しい | 短く挿絵の多い本を選ぶ |
| 何度も同じ行を読み直す | 文章を追う負担が大きい | 文字が大きく行間の広い本へ替える |
| 途中から話が分からなくなる | 構成や人物関係が複雑 | 登場人物や場面の少ない本を探す |
| 自分から続きを開く | 興味と難しさが合っている | 同じシリーズや作者の本を候補にする |
| 同じ本を繰り返し読む | 安心して内容を楽しめている | 再読を認め、似た本をそばに置く |
一度の反応だけで「このレベル」と決める必要はありません。
疲れや気分によっても読み方は変わるため、何冊か試したときに共通して現れる様子を手がかりにします。
子どもに合う本を選ぶ5つのポイント
読書レベルは、本選びに必要な基準の一つです。
ここからは興味や本の形も含めて、その子に合う一冊を探す5つのポイントを見ていきましょう。
好きなものや知りたいことから探す
最初の基準は、保護者が学ばせたいことではなく、子どもがすでに好きなものです。
恐竜、料理、サッカー、電車、工作、ゲームなど、普段よく話す題材を書き出してみてください。
物語にこだわる必要もありません。図鑑、漫画、クイズ本、スポーツ選手の伝記、ゲームの攻略本なども、本を開いて情報を探す入口になります。
文部科学省の第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」でも、子どもが好きな本を選び、主体的に読書できるよう、子どもの視点に立った取り組みが重視されています。

大人が決めた正解へ近づけるより、本人の「知りたい」を出発点にしましょう。
最近楽しめた本を基準にする
過去に自分から読んだ本があるなら、その一冊が最も身近な手がかりです。
作品名だけでなく、何が気に入っていたのかを分けて考えます。
登場人物、テーマ、絵の雰囲気、一話の長さ、笑える展開など、楽しめた理由はさまざま。
同じシリーズや作者から探す方法もあれば、題材だけが共通する別の本へ広げる方法もあります。
同じ本を繰り返し読んでいる場合も、無理に卒業させなくて構いません。
安心して読める本を残し、その隣に近い一冊を置くと、新しい本へ移りやすくなります。
文字の大きさと挿絵の量を確認する
同じページ数でも、文字の大きさや行間、挿絵の入り方によって負担は変わります。
表紙だけで決めず、本文を開いて確認してください。
文字が小さく一ページに文章が詰まっている本は、内容がやさしくても重く見えることがあります。
自力読みへ移ったばかりなら、挿絵が場面の理解を助けてくれる本や、行間に余裕がある本から選ぶとよいでしょう。
一章の長さと全体のページ数を見る
子どもが途中で止まりやすい場合は、総ページ数だけでなく、どこで一区切りになるかも確認します。
一章が短ければ、「今日はここまで」と終わる場所を見つけやすくなります。
長い物語に慣れていない子には、短編集や一話完結のシリーズも候補です。
一冊を読み切ることだけでなく、小さく区切って達成感を持てる形を選びましょう。
少しやさしく感じる本も候補に入れる
読む力を伸ばしたいと思うほど、今より難しい本を選びたくなるかもしれません。
しかし、毎回挑戦が必要な本ばかりでは、読書そのものに疲れてしまいます。
少しやさしい本なら、内容を理解する余裕が生まれ、物語のおもしろさへ意識を向けられます。
読み終わったあとに「もっと読みたい」と感じられるなら、その本は十分に意味のある一冊です。

やさしい本を選ぶことは、読む力を低く見ることではありません。
楽しめる余裕まで含めて選ぶことが、次の本へ進むための準備になります。
図書館や書店で本を選ぶ4つの手順
本選びの基準が分かっても、たくさんの本を前にすると迷うものです。
図書館や書店では、次の順番で候補を絞ってみてください。
手順1|子どもの好きなものを一つ決める
出かける前に、今気になっているものを一つだけ決めます。
「動物」のような広い言葉ではなく、「深海魚」「犬の飼い方」まで具体的にすると探しやすくなります。

好きなものが思い浮かばないときは、最近見ている動画、遊んでいるゲーム、学校で話した出来事を振り返ってみましょう。
手順2|条件の異なる本を3~5冊選ぶ
テーマに合う本の中から、物語、図鑑、漫画など形式の異なる本を3~5冊ほど選びます。
一冊だけ渡すと「読む・読まない」の二択になりますが、複数あれば本人が比べられます。
候補を増やしすぎると迷う子もいるため、最初は少ない冊数で十分。
図書館なら、司書に好きな題材と読めた本を伝えて候補を探してもらう方法もあります。
手順3|表紙と最初の数ページを一緒に見る
候補が決まったら、表紙、文字の大きさ、挿絵、一章の長さを確認します。
最初の数ページを読んだときに、何度も止まらず内容へ入れそうかも見ておきましょう。
この段階で興味を示さなければ、無理にすすめる必要はありません。
評判や対象学年より、本人の反応を優先しましょう。
手順4|最後は子ども自身に決めてもらう
大人が候補を絞ったとしても、最後の一冊は子どもに選んでもらいます。
文部科学省の基本計画でも、子どもの視点に立ち、本人の意見を取り入れることが大切にされています。
選んだ本を最後まで読まなかった場合も、選択が失敗だったとは限りません。

「表紙には興味を持ったけれど文章量が多かった」など、次の本を探すための情報が得られます。
子どもの本選びで避けたい3つの決め方
子どものためを思って選んだ基準が、かえって本とのずれを大きくすることがあります。
次の三つだけで本を決めないよう注意しましょう。
おすすめランキングだけで決める
ランキングは候補を知るには便利ですが、多くの子どもに選ばれた本が、目の前の子どもにも合うとは限りません。
気になる本を見つけたら、人気だけで決めず、テーマ、文字量、挿絵、章の長さまで確認します。
「評判がよいのに読まない」ときも、子どもや保護者の失敗ではなく、相性が違ったと考えればよいでしょう。
学年や教育効果を優先しすぎる
「小学4年生ならこのくらい」「語彙力を伸ばすために名作を」といった基準が先になると、子どもの興味や現在の負担が後回しになります。
学年や教育的な価値は、候補を絞る基準の一つにとどめてください。
最初の目的は、本から何かを学ばせることより、本人が内容を楽しめる一冊と出会うことです。
合わない本を最後まで読ませる
途中でやめることを繰り返すと心配になりますが、合わない本を無理に読み切らせると、読書が終わりの遠い課題になってしまいます。
本を閉じた理由を細かく説明できない子もいます。「今は合わなかった」と考えて別の本へ替えて構いません。
読み切れなかった本も、次の候補を調整する材料として役立ちます。
家庭だけで子どもに合う本を選ぶのが難しいとき
興味や読みやすさを確認しても、候補が見つからないことがあります。
家庭で判断し続けることに疲れたときは、別の視点を取り入れてみましょう。
図書館や学校で第三者に相談する
図書館の司書や学校の先生へ相談するときは、学年だけでなく、好きなもの、最近読めた本、途中でやめた本も伝えます。
「小学2年生向けの本」より、「恐竜が好きで、長い話は途中で止まりやすい」と伝えたほうが、候補を絞りやすくなります。
子どもが直接話しにくい場合は、保護者だけで相談してもよいでしょう。
AIによる選書を利用する
家庭だけで読書レベルを見極めるのが難しい場合は、AIが子どもの好みと読む力に合わせて本を提案するサービスも選択肢です。
「ヨンデミー」では、AIヨンデミー先生による選書に加え、短いミニレッスンや読書記録などを通して、読書を続ける流れも支える仕組みです。
ただし、アプリの中で本を読むサービスではないため、おすすめされた本は図書館や書店で用意します。
対象年齢、料金、口コミ、ヨンデミーレベルについては、以下の記事でご確認ください。


まずは図書館で相談する方法から試し、それでも選書と継続に難しさを感じる場合に、外部サービスを検討しても遅くありません。
まとめ|子どもの興味と読書レベルの両方から本を選ぼう
子どもに合う本は、学年や人気だけでは決まりません。
本人が興味を持てるテーマであることと、内容を楽しむ余裕が残る読書レベルであることが大切です。
最近楽しめた本を基準に、文字の大きさ、挿絵、一章の長さ、全体のページ数を確認しましょう。
複数の候補を用意し、最後は子ども自身に選んでもらいます。
選んだ本を読まなかったとしても、失敗ではありません。
その反応を次の本選びに生かしながら、無理なく楽しめる一冊を探していきましょう。
【参考記事】
第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」|文部科学省


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