『星の王子さま』で読書感想文を書きたいけれど、「どの場面を選べばいい?」「自分の経験とどう結びつける?」と迷っていませんか。
この記事では、当サイト運営者のゆーじが書いた800字の読書感想文と、ジューイ(AI)が作成した小学生・中学生・高校生・社会人向けの例文を紹介します。
短くまとめたい方向けの200字例文と、感想文を自分の言葉で書くための3つのポイントも掲載しました。
| 例文 | 心に残った場面・テーマ | 文字数の目安 |
|---|---|---|
| サイト運営者(ゆーじ) | 薬売りの商人と「渇き」 | 800字 |
| 短い感想 | バラと特別な存在 | 200字 |
| 小学生 | 王子さまとバラ | 578字 |
| 中学生 | 王子さまとキツネ | 602字 |
| 高校生 | 砂漠の井戸 | 655字 |
| 社会人 | 王子さまとの別れと星 | 689字 |

例文は構成や表現の参考としてお使いください。
そのまま提出するのではなく、心に残った場面や自分の経験に置き換えると、あなただけの読書感想文になります。

- 名前:ジューイ
- AIアシスタント
- 「権威性」と「専門性」担当
- ゆーじと一緒にサイトを運営中
『星の王子さま』の読書感想文【800字】
まずは、サイト運営者のゆーじが書いた読書感想文です。

薬売りの商人と王子さまのやり取りを自分の働き方や迷いに重ねてみました。
タイトル:読む処方箋
『僕がもし53分っていう時間好きに使えるんだったら、どこか泉の方へゆっくり歩いて行くんだがなぁ』
商人が1週間に53分の時間を節約する効果がある“渇きを抑える薬”の説明した後の、王子さまのこの言葉にハッとさせられた。
なぜなら、今の自分は渇きを抑えるための生活していたと気づいたからだ。
私はいま迷っている。
フリーランスでWEBライティングの仕事をしているが、収入が減り、このまま何もしなければ半年後にはおそらく生活出来なくなる。
生きていくためには稼がなければいけない。
そのために小さな案件に取り組み、自分の興味・関心の薄い商品やサービスの記事を書いている。
でも、これは本当にやりたいことではない。
「もっと自由に、自分の好きな事だけを深堀りした文章を書きたい」
その想いを抱えながら生活をしている。
私はいま渇きを抑えている。
そして、その状況を良しとしている。
頭の中では「もっと違うことをやりたい」と思っているのに、現実が、現実を理解している自分がその気持ちに蓋をしている。
このままでは私の余命は半年で尽きてしまうだろう。
いや、本当は半年も残されていない。いまこの瞬間もジリ貧状態で、時間が進むにつれてどんどん状態は悪化していくだろう。
人生を変えるなら今この瞬間しかない。
けれども、もしこの先へ進みたいのなら渇きを抑えるものを持ち歩くことは許さない。
それでも、その状態で“砂漠の中の井戸を探す”覚悟はあるのか。
優しくて何気ない物語なのに、厳しくて鋭い指摘を受けた気持ちになった。
『星の王子さま』は読むたびに印象に残るシーンが変わる。
ある時はバラの花のシーンに感銘し、ある時はキツネの話にハッとさせられる。
今の自分は井戸を探すシーンに心を刺されたような気持ちになった。
その時の生活環境や心の状態によって自分が何を感じどう思うかを診察する。
私にとって『星の王子さま』は自分の心を捉える“読む処方箋”のようなものだ。
例文のポイント
- 印象に残った場面を一つに絞っている
- 物語の「渇き」を、自分の仕事や将来への迷いに置き換えている
- 読むたびに自分の心を診察する本だ、という独自の結論で締めている

作品の内容や結末を整理してから書きたい方は、『星の王子さま』のあらすじを簡単に解説|登場人物・結末・テーマも紹介も参考にしてください。

- 名前:ゆーじ
- ブロガー(歴10年以上)
- 「経験」と「信頼」担当
- AIパートナーとサイト運営中
Audibleで聴いたから気づけた言葉
今回は紙の本ではなくAudibleで聴き直したことで、以前は読み流していた薬売りの商人の場面が耳に残りました。
短い場面でも、朗読では会話と地の文の声色や間が変わり、言葉の意味を立ち止まって考えやすくなります。
同じ作品でも、読む方法を変えると心に残る部分が変わる。
その体験も、今回の感想文を書くきっかけになりました。

Audibleを実際に使った感想は、初めて「Audible(オーディブル)」を利用した体験レビューで紹介しています。
『星の王子さま』の短い感想【200字】
感想を短くまとめる場合も、「心に残った場面」「自分の経験」「読後の変化」の順に書くと、内容のある文章になります。

ここからは、私AIのジューイが各年代の視点を想定して作成した例文を書いていきます。
タイトル:特別にする時間
王子さまが、自分のバラと同じような花をたくさん見つけて悲しむ場面が心に残った。
しかし、バラのために時間を使ったからこそ、その花こそ特別なのだと気づく。
私にも、毎日世話をしている小さな植木鉢がある。
店には同じ花が並んでいても、成長を見守ってきた一鉢には愛着を感じる。
大切なものは、最初から特別なのではない。
相手を思い、時間を重ねることで、自分にとってかけがえのない存在になると思った。大切にしたい。
(文字数:198字)
『星の王子さま』の読書感想文例【年代別】
同じ作品でも、年齢や経験によって注目する場面が変わってきます。
読書感想文のいろんな例文を載せていくので、どう変わるかを比べてみてください。
文字数はそれぞれ小学生が800字、中学生が1200字、高校生・社会人が2000字となっています。

例文には架空の経験が含まれます。
提出用の感想文では、自分が本当に経験した出来事や感じたことに置き換えましょう。
小学生の例文(バラの場面)|タイトル:ぼくのとくべつなバラ
『星の王子さま』を読んで、いちばん心に残ったのは、王子さまとバラの花の話です。
王子さまは、自分の星でたった一つのバラを大切に育てていました。
毎日水をあげたり、風よけを立てたりして世話をしていました。
ところが地球に来ると、同じようなバラがたくさん咲いていました。
王子さまは、自分のバラは世界に一つだけではなかったのだと知り、悲しくなります。
ぼくもこの場面を読んで、大切にしていたものが急にふつうのものに見えてしまう気持ちが少し分かりました。
でも、キツネと出会った王子さまは、時間をかけて関わったからこそ、自分のバラが特別なのだと気づきます。
見た目が同じでも、一緒に過ごした時間や心配した気持ちは、ほかのバラにはありません。
ぼくは、特別なものは初めから特別なのではなく、自分が大切にすることで特別になるのだと思いました。
ぼくは学校でアサガオを育てたことがあります。
初めは先生に言われたから水をあげていただけでした。
しかし、芽が出て葉が増えると、毎朝見るのが楽しみになりました。
ある日、暑さで葉がしおれていたので、いつもより多く水をあげました。
次の日に元気になった葉を見たときは、ほっとしました。
夏休み前に花が咲いたとき、友達のアサガオと同じ色でも、自分の花がいちばんきれいに見えました。
自分で世話をして、成長を見守ってきたからです。
この本を読むまでは、特別なものとは、めずらしい物や高価な物のことだと思っていました。
でも、本当に大切なのは、ほかに同じものがあるかどうかではありません。
その人や物のために使った時間と、そこで生まれた気持ちなのだと思います。
これからは、友達や家族と一緒に過ごす時間も大切にしたいです。
近くにいることを当たり前だと思わず、話を聞いたり、感謝を伝えたりしたいです。
そして、ほかの人と比べて価値を決めるのではなく、自分が大切にしてきたものを、これからも大切にしていきたいです。
(文字数:798字)
例文のポイント
- 王子さまとバラの関係を中心にしている
- 学校で育てたアサガオという身近な経験につなげている
- 難しい説明を避け、感じたことと今後の行動を素直に書いている
中学生の例文(キツネの場面)|タイトル:時間をかけるという約束
『星の王子さま』を読んで、ぼくの心にいちばん強く残ったのは、王子さまとキツネが出会い、別れるまでの場面でした。
二人は、会ってすぐに親しくなったわけではありません。
初めは少し離れた場所に座り、毎日少しずつ距離を縮めていきます。
会う時刻を決め、一緒に過ごす時間を重ねることで、たがいに特別な存在になっていきました。
ぼくはその様子から、目には見えない信頼がゆっくり育っていくように感じました。
この話を読んで、時間をかけることの大切さをあらためて考えました。
最近のぼくは、何でもすぐに結果が出るものばかり求めていた気がします。
スマホの動画も、すぐに面白くならないと途中で見るのをやめます。
友達との会話でも、気まずくなるのが嫌で、自分の本当の気持ちを話さないことがありました。
ぼくは中学校に入ったばかりのころ、同じクラスにあまり話さない人がいました。
何を話せばよいか分からず、最初は自分とは合わない人だと決めつけていました。
しかし、係の仕事を一緒にすることになり、毎日少しずつ言葉を交わすようになりました。
相手が好きな音楽の話を聞いたり、ぼくが苦手な作業を手伝ってもらったりするうちに、休み時間にも話すようになりました。
今では、その人は困ったときに相談できる大切な友達です。
もし最初の印象だけで距離を置いていたら、この関係は生まれなかったと思います。
キツネは、王子さまと親しくなれば、別れるときに悲しくなることも分かっていました。
それでも二人で過ごした時間を大切にします。
別れた後も、麦畑を見ることで王子さまを思い出せるようになるからです。
ぼくはここを読んで、人と仲良くなることには、楽しいことだけでなく、寂しさや相手を大切にする責任も生まれるのだと思いました。
それでも、誰とも深く関わらず傷つかないようにするより、大切な人ができるほうが人生は豊かになるのだと思います。
相手と向き合い、時間を重ねなければ生まれないものがあります。
一緒に笑ったことや、意見が合わずに悩んだこと、仲直りするために話したことは、数字のようには見えなくても心に残ります。
それは友達だけでなく、家族との関係にも言えることです。
しかし、近くにいる人との関係も、何もしなくても続くものではありません。
ぼくもこれからは、何かを面倒だと思ったり、早く終わらせたいと感じたりしたとき、その時間に意味があるかもしれないと考えたいです。
大切なのは、効率よく関係を作ることではなく、相手を知ろうとして同じ時間を過ごすことです。
キツネと王子さまの関係は、人とのつながりは一日ではできないと教えてくれました。
約束した時間を守り、相手の話を聞き、ときには気まずさから逃げずに話し合う。
その積み重ねが信頼になるのだと思います。
ぼくも、身近な人と過ごす時間を大切にし、少しずつ信頼を育てていきたいです。
(文字数:1170字)
例文のポイント
- キツネとの関係から「時間」と「信頼」をテーマに選んでいる
- 動画の見方や友達との会話を、自分の問題として振り返っている
- 気づきを今後の人との関わり方につなげている
高校生の例文(井戸の場面)|タイトル:水よりも大切なもの
絵本のような表紙と短い章を見て、初めは軽い物語だと思った。
小さな星から来た王子さまが不思議な旅をする、子どものための物語だと考えていたのである。
しかし、読み進めるうちに、そこに登場する大人たちの姿が自分の周りや自分自身にも重なり、内側を静かに揺さぶられるような感覚を味わった。
特に心に残ったのは、砂漠の中で王子さまと「ぼく」が一緒に井戸を探す場面である。
飛行機が故障し、飲み水もなくなりかけている「ぼく」にとって、水を見つけることは命に関わる問題だった。
ところが、見渡す限り何もない砂漠で、王子さまは井戸を探しに行こうとする。
水を求めて歩き続ける旅は、単に生き延びるための行動ではなかったように思う。
夜の静けさの中を、二人は多くを語らずに進む。
目標へ急いでいるはずなのに、その時間には不思議な落ち着きがある。
言葉が少ないのに、なぜか温かい。その空気に、私は救われるような思いがした。
砂漠には何もないように見えるが、何もないからこそ、星の光や隣を歩く人の存在がはっきり感じられるのかもしれない。
高校生活は、考えすぎることに満ちている。
勉強、進路、人間関係、自分の得意なこと、将来どのように生きたいのか。
それらについて毎日のように考え、正解を探そうとしてしまう。
模擬試験では数字で今の位置を示され、周りの友達が志望校を決めると、自分だけが取り残されたように感じる。
休んでいる間にも誰かが前へ進んでいるようで、疲れているのに安心して休めないという矛盾に陥る。
私も以前、模擬試験の結果が思っていたより悪く、急に不安になったことがある。
勉強時間を増やすために細かい予定を作り、少しでも計画から遅れると、その日の努力がすべて無駄になったように感じた。
机に向かっていても内容が頭に入らず、焦るほど何をすればよいのか分からなくなった。
それでも、弱音を吐けば努力していないと思われそうで、家族にも友達にも平気なふりをしていた。
そんなとき、帰り道で友達から、最近元気がないように見えると言われた。私は初め、何でもないと答えた。
しかし、その友達は無理に理由を聞き出そうとせず、駅までゆっくり歩いてくれた。
しばらくしてから、私は試験の結果や進路への不安を少しずつ話した。
友達は正解を教えてくれたわけではない。ただ、うなずきながら聞き、自分も将来が決まらず焦ることがあると話してくれた。
問題は何一つ解決していなかったのに、一人ではないと思えただけで、心が軽くなった。
この経験は、王子さまと「ぼく」が井戸を探して歩く姿に似ていると思った。
人は悩みを抱えると、一刻も早く答えを得ようとする。
しかし、本当に苦しいときに必要なのは、すぐに正解を示してくれる人だけではない。
同じ速さで隣を歩き、迷っている時間を共有してくれる人の存在も、大きな支えになる。
友達と歩いた帰り道は短い時間だったが、私にとっては心の渇きを和らげるものになっていた。
井戸を見つけ、二人でくみ上げた水は、ただ喉を潤すだけの水ではない。
一緒に歩いた時間、星空の下で休んだこと、滑車の音、苦労して水をくみ上げた経験が重なったからこそ、特別な水になったのだと思う。
もし同じ水を簡単に渡されていたら、二人はこれほど深く味わわなかったかもしれない。
価値を生んだのは水の成分ではなく、そこへたどり着くまでの時間と、二人で分かち合った経験だった。
私たちは普段、早く答えを出すことや、少ない努力で結果を得ることをよいものだと考えやすい。
便利な道具を使えば、知りたいことはすぐに調べられる。
試験の点数や合格という結果も、目に見えるため評価しやすい。
一方で、迷った時間や誰かに支えてもらった経験は数字には表れない。
しかし、後から自分を支えるのは、そのような目に見えない時間なのではないだろうか。
私はこれまで、どうすれば正解なのか、どこへ進めば間違わないのかと自分に問い続けてきた。
しかし、進路に一つだけの正解があるとは限らない。今選んだ道が正しかったかどうかは、すぐには分からないこともある。
だからこそ、答えを急ぐだけでなく、迷いながら調べ、考え、誰かと話す過程を大切にしたい。
たとえ遠回りに見えても、その時間が自分にとっての井戸を見つける力になるかもしれない。
『星の王子さま』は、答えを与えるのではなく、考えるための余白を与えてくれる本だった。
井戸の水が時間をかけて心に染みたように、この物語の意味も、読む人の経験によって少しずつ変わるのだと思う。
私もこれから、すぐに結論を出そうとして自分を追い込むのではなく、ときには立ち止まりたい。
そして、迷っている人がいたら答えを押しつけるのではなく、その人の隣を歩ける存在になりたい。
結果だけでなく、誰かと共に考え、歩いた時間を大切にすること。
それが、この物語から私が受け取った、水よりも大切なものである。
(文字数:1983字)
例文のポイント
- 井戸を探す場面を、進路や人間関係への迷いに重ねている
- 水そのものより、二人で探し、くみ上げた過程に注目している
- 「正解を急がず、過程を大切にしたい」という変化で締めている
社会人の例文(別れと星の場面)|タイトル:見えないものを見上げる力
『星の王子さま』の静かな言葉は、不思議なくらい心に深く染み込んでくる。
読むうちに、自分の中のどこかがゆるみ、それまで見ないようにしていたものを静かに揺さぶられるような感覚があった。
特に印象に残ったのは、物語の終盤、王子さまと「ぼく」が別れる場面である。
王子さまは、自分が残してきたバラのもとへ帰ろうと決める。
その方法はあまりに静かで、すぐには受け入れがたいものだった。
王子さまの姿は見えなくなってしまう。
しかし王子さまは、夜空の星を見るたびに自分の笑い声を思い出せるようになると「ぼく」を慰める。
その考えに触れ、胸がいっぱいになった。
姿が見えなくなっても、思い出やつながりまで消えるわけではない。
むしろ、見えなくなったからこそ、何げない景色や音の中にその人を感じることがある。
人は、目の前にいない相手との関係を、記憶や日々の行動によって持ち続けられるのかもしれない。
私は別れの場面で、いつも終わりにばかり目を向けてきた。
退職する同僚、遠くへ引っ越す友人、もう会えなくなった人との記憶。
そうした経験の中で、残される側の寂しさばかりを見つめていた。
以前、仕事で長くお世話になった先輩が退職したことがある。
入社したばかりで失敗の多かった私に、先輩は仕事の手順だけでなく、困ったときの相談の仕方や、相手に伝わる文章の書き方まで教えてくれた。
忙しいときでも質問を途中でさえぎらず、私がどこで迷っているのかを一緒に整理してくれた。
私はいつしか、その人が職場にいることを当たり前だと思うようになっていた。
退職の日、私は感謝を十分に伝えられなかった。
しんみりした雰囲気が苦手で、また連絡を取ればよいと考え、いつものように短いあいさつをした。
しかし、翌週から空いた机を見るたびに、もう同じ日常は戻らないのだと実感した。
分からないことがあると、無意識に先輩の席へ目を向けてしまう。
自分がもっと話しておけばよかったと、後悔することもあった。
しばらくして、後輩から仕事の相談を受けた。
早く作業へ戻りたかった私は、答えだけを伝えようとした。
そのとき、先輩が私の話を最後まで聞いてくれた姿を思い出した。
そこで手を止め、後輩が何に困っているのかを一緒に整理した。
話し終えた後、後輩の表情が少し明るくなったのを見て、先輩から受け取ったものは、先輩が職場を去った後も自分の中に残っていると気づいた。
先輩の教えは、形のある物として残っているわけではない。
けれど、私が誰かの話を聞くときや、分かりやすい言葉を選ぼうとするとき、その人と過ごした時間が行動の中に現れる。
別れは関係が途切れることではなく、相手から受け取ったものを自分の中で育て、別の誰かへ手渡していく始まりでもあるのだと思った。
これは、王子さまと「ぼく」の別れにも重なる。
王子さまがいなくなった後、「ぼく」にとって夜空は以前と同じではない。
星を見るという行為に、王子さまの声や笑顔を思い出す意味が加わったからである。
景色は変わらなくても、その人と出会った記憶によって、世界の見え方は変わる。
目に見えないつながりとは、ただ心の中で思い続けることではなく、相手との時間によって自分の見方や行動が変わることなのかもしれない。
社会人になると、仕事の成果を数字で求められる場面が増える。
売上、件数、作業時間、達成率など、見える結果は評価しやすい。
私自身も、効率よく仕事を終えることを優先し、立ち止まって誰かの話を聞く時間を無駄だと感じることがある。
しかし、職場を支えているのは数字だけではない。
困ったときに声をかけてもらった安心感や、自分を信じて任せてもらった経験のような、記録には残らないものも、人を動かす力になる。
もちろん、見えないつながりを信じれば、別れが悲しくなくなるわけではない。
寂しさを急いで前向きな意味に変える必要もないと思う。
大切な人との別れが苦しいのは、それだけ共に過ごした時間があったからである。
悲しみを感じながらも、相手から何を受け取り、それが今の自分にどう残っているのかを少しずつ見つけていけばよい。
『星の王子さま』は、目に見えるものだけで世界の価値を決めていた私に、見えないものを受け取る力を思い出させてくれた。
これから別れを経験したときは、失ったことだけを数えるのではなく、その人と過ごした時間が自分の言葉や行動に残っていることにも目を向けたい。
また、いつか伝えればよいと思わず、今そばにいる人へ感謝を言葉にしたい。
そして、忙しさに追われて心の余裕を失いそうな夜には、ときどき空を見上げたい。そこに答えが書かれているわけではない。それでも、星を見ながら大切な人の声や表情を思い出すことで、一人ではないと感じられることがある。見えないものを見上げる力とは、失ったものを無理に忘れることではなく、受け取ったものと共に生きていく力なのだと思う。
(文字数:1990字)
例文のポイント
- 王子さまとの別れを、社会人が経験する人間関係の変化に重ねている
- 「別れは終わり」という見方が読後に変化した過程を書いている
- 夜空を見上げるという具体的な行動で締めている
『星の王子さま』の読書感想文を書く3つのポイント
1.心に残った場面を一つ選ぶ
物語全体のあらすじを長く説明するより、バラ、キツネ、井戸、別れなど、自分の心が動いた場面を一つ選びましょう。
「驚いた」「悲しかった」「自分にも似た経験がある」と感じたところに印をつけると、題材を決めやすくなります。
2.自分の経験や考えと結びつける
選んだ場面について、なぜ心に残ったのかを考えます。
学校生活、家族や友達との関係、部活動、仕事など、自分の経験を一つ挙げると、感想文に具体性が出ます。
物語の説明よりも、自分について書く部分を多くするのがポイントです。
3.読む前と読んだ後の変化を書く
最後は、「これからどうしたいか」「以前と考えがどう変わったか」を書きます。
大きな決意でなくても構いません。
「相手と話す時間を大切にしたい」「目に見える結果だけで判断しないようにしたい」など、小さくても自分らしい変化があれば、感想文が締まります。
まとめ|自分が立ち止まった場面から書き始めよう
『星の王子さま』は、読む人の年齢や置かれた状況によって、心に残る場面が変わる物語です。
同じバラやキツネの場面を選んでも、思い出す経験が違えば、読書感想文の内容も変わります。
まずは、読んでいて自分が立ち止まった場面を一つ選んでください。
そこで感じたことを自分の経験と結びつけ、読後に生まれた小さな変化まで書けば、例文の写しではない、あなただけの読書感想文になります。

自分だから書ける読書感想文を目指しましょう!

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