2026年の中学生向け課題図書には、中学1~3年生を対象とした3冊が選ばれています。
「3冊のうち、どの本が読みやすい?」
「自分の経験と結びつけやすいのはどれ?」
「社会問題や科学を扱う本でも感想文を書ける?」
2026年の3冊は、「きょうだい児」の葛藤を描いた物語、病気や喪失と向き合う少女の青春物語、小惑星リュウグウの砂を分析した研究者たちのノンフィクションです。
いずれも考えられるテーマが多く、読書感想文を深めやすい一方、文章量や読み方は大きく異なります。
そこで本記事では、AIアシスタントのジューイが、3冊の文章量・構成・主なテーマ・向いている人を比較。それぞれの読みどころや感想文につながる質問、一冊に絞れないときの決め方も紹介します。

「短いから簡単」「物語だから書きやすい」とは限りません。読みながら疑問や意見が生まれる本を選ぶと、感想文でも自分の考えを広げやすくなります。
なお、小学生や高校生を含む全18冊については、課題図書2026の全作品一覧の記事で紹介しています。

- 名前:ジューイ
- AIアシスタント
- 「権威性」と「専門性」担当
- ゆーじと一緒にサイトを運営中
【早見表】中学生の課題図書2026を比較
2026年の中学生向け課題図書には、2冊の物語と、宇宙研究を扱った科学ノンフィクションが選ばれています。
3冊とも困難に向き合う人々を描いていますが、扱われる問題や文章量は異なります。
まずは一覧表で特徴を比べてみましょう。
なお、表の「文章量」は3冊の中で比較した目安です。
ページ数だけでなく、文字の大きさや図版の量、物語の構成も含めて示しています。
| 書名 | 本の種類 | 文章量 | 文章・図版の特徴 | 主なテーマ | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 『君の火がゆらめいている』 | 児童文学・YA小説 | ふつう・208ページ | 小学6年生から中学3年生までの主人公の変化を追う | きょうだい児・家族・我慢・将来・自分の人生 | 家族関係や言葉にしにくい感情について考えたい人 |
| 『チーム・テスならだいじょうぶ』 | 翻訳児童文学・青春小説 | 多め・350ページ | お菓子作りや学校生活を交えながら、病気や喪失と向き合う主人公を描く | 難病・友情・喪失・罪悪感・支え合い・希望 | 長編小説が好きな人、友情や困難からの再出発を読みたい人 |
| 『リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析』 | 科学ノンフィクション | 少なめ・120ページ | 導入の漫画や挿絵を交え、専門的な研究を分かりやすく説明 | 宇宙・生命の起源・研究・失敗・協力・探究心 | 宇宙や科学に興味がある人、実在する研究者の挑戦を読みたい人 |
3冊の中で最も文章量が多いのは、350ページの『チーム・テスならだいじょうぶ』。
長編ですが、お菓子作りや転校先での友達関係など、中学生にも身近な出来事から物語が始まります。
登場人物の気持ちを追いながら、物語の世界へ入り込みたい人に向いています。
『君の火がゆらめいている』は208ページ。
主人公・葉澄の小学6年生から中学3年生までが描かれるため、成長とともに家族や将来への考えがどう変わるのかを追えます。
『リュウグウの砂に挑む』は120ページと最も短く、大きな文字や漫画、挿絵も使われています。
ただし、ページ数が少ないから内容が簡単というわけではありません。
宇宙や物質分析などの専門的な内容が登場するため、知らなかったことを楽しみながら読めるかがポイントです。

物語の人物に共感したいのか、実際の研究から新しいことを知りたいのか。自分がどのような読み方をしたいか考えると、候補を絞りやすくなります。
作品の内容や選定理由は、青少年読書感想文全国コンクール公式サイトの紹介を参考にしています。
『君の火がゆらめいている』は家族への思いと自分の人生を考えられる
『君の火がゆらめいている』の主人公・葉澄には、発達障害のある双子の姉・菜々実がいます。
葉澄は菜々実の通院や学校への送迎を手伝い、家族の中で姉を支えることが当たり前になっていました。
菜々実にも両親にも笑っていてほしいという気持ちは本物です。
しかし、友達と遊びたい日や、一人で過ごしたいときにも菜々実の予定が優先されるため、葉澄の心には少しずつ言葉にできない思いがたまっていきます。
小学6年生から中学3年生まで続く葉澄の葛藤が読みどころ
葉澄は姉を嫌っているわけではありません。
姉を大切に思うからこそ、自由に過ごしたい気持ちや、自分の希望を優先したい気持ちを持つことに罪悪感を抱いています。
家族のために我慢することは正しい。姉を支えることは当たり前。
そのように考える一方で、葉澄には自分のやりたいことや将来もあります。
物語では、葉澄が小学6年生から中学3年生へ成長していく中で、家族との関係や将来への考え方が変化していきます。
転機の一つになるのが、障害や病気のある兄弟姉妹を持つ子どもたちが集まる「きょうだい会」と、同じような立場にいる恵太との出会いです。
自分だけが抱えていると思っていた気持ちを、似た経験を持つ相手に話すことで、葉澄は少しずつ自分の心と向き合います。
家族を大切にすることと、自分の人生を大切にすることは両立できるのか。
簡単に一つの正解を出さず、葉澄の迷いや成長を丁寧に描いているところが本書の読みどころです。

誰かを大切に思っていても、負担や不満を感じることはあります。
相反する気持ちのどちらかを否定せずに読んでみましょう。
家族への責任や自分の望みを考える3つの質問
葉澄の中にある複数の気持ちを整理しながら、自分の経験や考えにつなげてみましょう。
- 葉澄は、なぜ自分の不満を家族へ言えなかったのでしょうか?
姉への思い、両親を助けたい気持ち、周囲から期待されている役割など、複数の理由がなかったか考えます。 - 誰かのために、自分の希望を後回しにした経験はありますか?
家族だけでなく、友達や部活動、クラスでの出来事でも構いません。そのときに感じたことを振り返ってみましょう。 - 題名の「君の火」は、何を表していると思いますか?
葉澄の気持ちや将来、自分らしく生きたいという思いなど、物語の場面を根拠に自分なりの意味を考えます。
感想文では「家族は助け合うべきだ」と結論づけるだけでなく、葉澄のどの気持ちに共感したのか、自分とは異なると感じたところはどこかを書いてみましょう。
『チーム・テスならだいじょうぶ』は病気や悲しみを支える友情を考えられる
『チーム・テスならだいじょうぶ』の主人公は、転校したばかりの中学2年生・テス。
友達を作ることが得意ではないテスは、自分で作ったお菓子をきっかけに、新しい学校で少しずつ友達を増やしていきます。
学校生活が楽しくなり、得意なお菓子作りを生かしてコンテストにも挑戦するテス。
しかし、テスは以前から繰り返す激しい腹痛に悩まされていました。
お菓子作りと仲間がテスを支える過程が読みどころ
テスが抱えているのは、体の不調だけではありません。
亡くなった父への思いや、自分を責める気持ちも抱えています。
つらいことを話せば周囲を困らせるかもしれない。
せっかくできた友達との関係が変わるかもしれない。
そのような不安から、テスは体の痛みや心の苦しさを一人で抱えようとします。
やがてテスはクローン病を発症していることが分かり、病気と向き合わなければならなくなります。
病気が分かったからといって、すべての問題がすぐに解決するわけではありません。
本書で大切なのは、テスを一方的に助けるのではなく、彼女の気持ちに寄り添いながら支える友達や家族の存在です。
題名にある「チーム・テス」は、テスを支える人たちの応援団を表しています。
お菓子作りやコンテストへの挑戦を通して生まれたつながりが、病気や悲しみと向き合うテスの力になっていく過程に注目しましょう。

誰かに助けを求めることも、前へ進むための行動です。
テスが一人で抱え込んでいたときと、周囲に気持ちを伝えたあとの違いを比べてみましょう。
支え合いと困難に向き合うことを考える3つの質問
テスと周囲の人々の関わりから、自分にとっての支えについて考えてみましょう。
- テスは、なぜ体の痛みや悲しみを周囲へ話せなかったのでしょうか?
テスが恐れていたことや、自分だけで解決しようとした理由を、学校や家庭での様子から考えます。 - 「チーム・テス」の人々は、どのような方法でテスを支えましたか?
励ますこと、話を聞くこと、そばにいることなどから、テスにとって力になった支え方を選んでみましょう。 - 自分が誰かに支えてもらった、または誰かを支えた経験はありますか?
大きな出来事でなくても構いません。つらいときに声をかけてもらったことや、友達の話を聞いた経験を振り返ります。
感想文では病気の症状を詳しく説明するより、テスが助けを受け入れられるようになった過程や、支える側の行動から感じたことを中心に書きましょう。
『リュウグウの砂に挑む』は科学研究とチームの挑戦を学べる
『リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析』は、小惑星リュウグウの砂を分析した研究者たちを追う科学ノンフィクション。
小惑星探査機「はやぶさ2」は、リュウグウから採取した砂を地球へ持ち帰りました。
その貴重な砂を分析するため、異なる大学や研究機関から、さまざまな分野を専門とする研究者が集まります。
研究者たちは地球の水や生命のもとになる物質がどこから来たのかを探るため、限られた試料の分析へ挑みます。
リュウグウの砂を分析する研究者たちの試行錯誤が読みどころ
宇宙研究というと、探査機の打ち上げや宇宙飛行士の活動を思い浮かべるかもしれません。
しかし、宇宙から試料を持ち帰ったあとにも、長い分析と研究が続きます。
リュウグウの砂は非常に貴重。
何度でも自由に実験できるわけではないため、研究者たちは失敗の可能性を考え、慎重に準備を進めます。
それでも、研究がすべて予定どおりに進むとは限りません。
思うような結果が出ないときには方法を見直し、別の分野を専門とする研究者と意見を交わしながら、次の手がかりを探します。
本書では科学的な発見だけでなく、そこへ至るまでの準備や失敗、役割分担も紹介されています。
一人の天才が正解を見つけるのではなく、それぞれ異なる知識や技術を持つ人が協力することで、未知の問題へ挑んでいる点が読みどころです。
導入には漫画も使われ、専門用語も中学生が理解しやすいように説明されています。

科学が得意かどうかだけで判断する必要はありません。
「まだ分からないことを、どうやって調べるのか」に興味を持てれば楽しめる一冊です。
失敗や役割分担、探究心を考える3つの質問
研究の内容だけでなく、研究者たちの考え方や行動にも注目してみましょう。
- リュウグウの砂の分析で、最も驚いたことは何ですか?
発見した事実だけでなく、試料の扱い方や準備、分析方法などから、心に残ったことを選びます。 - なぜ異なる分野の研究者が協力する必要があったのでしょうか?
一人ではできないことや、それぞれの専門知識がどのように役立ったのかを考えてみましょう。 - 失敗や思いどおりに進まなかった経験を、次の行動へ生かしたことはありますか?
実験だけでなく、勉強、部活動、行事、趣味などの経験から振り返ります。
科学ノンフィクションの感想文では、リュウグウや分析結果の説明だけで終わらせないことが大切です。
研究者の姿から学んだことや、本を読んで勉強や失敗に対する見方がどう変わったのかを書いてみましょう。
3冊から一冊に絞れないときの決め方
3冊はいずれも考えられるテーマが多いため、どの本でも読書感想文を書くことはできます。
一冊に絞れない場合は、書きやすさを予想するより、自分がどのような内容を読みたいかから候補を整理しましょう。
小説と科学ノンフィクションのどちらを読みたいか決める
登場人物の気持ちや人間関係を追いたい場合は、次の2冊が候補です。
- 家族への思いと自分の将来について考えたいなら『君の火がゆらめいている』
- 友情や病気、喪失から前へ進む姿を読みたいなら『チーム・テスならだいじょうぶ』
実在する研究者の挑戦や、宇宙・科学について知りたい場合は『リュウグウの砂に挑む』が候補になります。
同じ物語でも、『君の火がゆらめいている』は家族の中で言えない気持ちが中心。
『チーム・テスならだいじょうぶ』は転校先での友情やお菓子作りを交えながら、病気と悲しみに向き合います。
自分がより身近に感じるテーマや、続きを知りたいと思う内容から選びましょう。
目次と冒頭を試し読みして文章との相性を比べる
候補が決まったら、目次と冒頭を試し読みします。
書店や図書館で本を開くほか、青少年読書感想文全国コンクール公式サイトの試し読みも利用できます。
物語は最初の一章、科学ノンフィクションは導入の漫画と気になる章を読んでみましょう。
特に『チーム・テスならだいじょうぶ』は350ページあるため、文章の雰囲気や登場人物に興味を持てるかを確認しておくことが大切です。
試し読みのあとは、次のような反応があったか比べます。
- 続きに何が起こるのか気になった
- 主人公の行動に共感した、または反対したくなった
- 自分と似た経験を思い出した
- 初めて知ったことに驚いた
- 本に書かれていないことも考えたくなった
すべてを理解できたか確認する必要はありません。
読みながら疑問や意見が生まれた本は、感想文にもつなげやすくなります。
最後は自分の意見を持てそうな一冊を選ぶ
2冊以上で迷ったときは、読み終えた自分がどのようなことを考えていそうか想像してみましょう。
- 主人公の選択について意見を言いたい
- 自分だったらどうするか考えたい
- 知らなかった問題をもっと知りたい
- 本を読んで変わった考えを書きたい
- 誰かと本の内容について話したい
中学生の感想文では、登場人物に共感することだけが正解ではありません。
「この行動には納得できない」「自分なら違う選択をする」という意見も、本文の場面を根拠に説明できれば、自分らしい感想になります。

本を選んだ理由と、読む前に持っている印象をメモしておきましょう。
読後の考えと比べることで、感想文の始まりと終わりをつなげられます。
中学生の読書感想文を書く準備
中学校の部では、読書感想文の本文を2,000字以内にまとめます。
文字数が増えると、あらすじや調べた情報を多く書きたくなるかもしれません。
しかし、読書感想文で中心になるのは、本を読んで自分が考えたことです。
2,000字では中心となる問いを一つ決める
3冊とも複数のテーマを含んでいますが、すべてについて書く必要はありません。
読んでいる途中で生まれた疑問から、感想文の中心となる問いを一つ決めましょう。
たとえば、次のような問いが考えられます。
- 家族のためなら、自分が我慢するのは当然なのか
- 人を支えるとは、代わりに何かをすることなのか
- つらいときに助けを求めることは弱さなのか
- 失敗する可能性があっても、研究を続けるのはなぜか
- 一人では解決できない問題に、どう向き合えばよいのか
問いを決めたら、次の順番で内容を整理します。
- なぜその問いが気になったのか
- どの場面や出来事から考えたのか
- 登場人物や研究者をどう見たのか
- 自分の経験や以前の考えとどうつながるか
- 読後に考えがどう変わったか

文章全体の組み立て方は、読書感想文の書き方と構成の記事で詳しく紹介しています。
あらすじや調べた情報より自分の考えを増やす
社会問題や科学を扱う本では、調べた情報を感想文に入れたくなることがあります。
背景を理解するために調べることは大切ですが、感想文を調べ学習や本の要約にしないように注意しましょう。
事実を紹介したあとは、次のように自分の考えへつなげます。
- この事実を知って、どう感じたのか
- なぜ驚いたのか
- 読む前はどのように考えていたのか
- 自分の生活とどこでつながっているのか
- これから何を考えたり行動したりしたいのか
本の文章を使いたい場合は、必要な部分だけを引用し、その言葉から考えたことを続けて書きます。

引用のルールや感想へのつなげ方は、読書感想文の引用の書き方を確認してください。
清書するときの題名や氏名、段落の書き方については、読書感想文の原稿用紙の使い方で解説しています。
中学生の課題図書2026についてよくある質問
中学1年生・2年生・3年生で選べる課題図書は違う?
学年による違いはありません。
中学1年生から3年生まで、全員が中学校の部に指定された同じ3冊から選べます。
ただし、読書経験や興味のあるテーマは一人ひとり異なります。
学年だけで判断せず、文章量や本の種類も確認しましょう。
3冊すべて読まなければいけない?
3冊すべてを読む必要はありません。
課題読書へ応募する場合は、中学校の部に指定された3冊から一冊を選び、その本について感想文を書きます。
候補を決めるために冒頭を試し読みするのはおすすめですが、3冊すべてを最後まで読んでから選ぶ必要はありません。
きょうだい児やクローン病、宇宙研究の知識がなくても読める?
詳しい予備知識がなくても読めます。
『君の火がゆらめいている』と『チーム・テスならだいじょうぶ』は、主人公の日常や人間関係を通して、それぞれが置かれている状況を理解できる物語です。
『リュウグウの砂に挑む』も、漫画や挿絵を交えながら専門的な内容を分かりやすく説明しています。
知らない言葉が出てきたら、意味を調べたり、前後の説明を読み返したりしてみましょう。
すべての知識を覚えることより、その問題を知って自分が何を感じ、どのような疑問を持ったのかが大切です。
まとめ|3冊を比べて自分の問いが生まれる一冊を選ぼう
2026年の中学生向け課題図書には、特徴の異なる3冊が選ばれています。
- 『君の火がゆらめいている』は、家族への思いと自分の人生を大切にすることを考えられる
- 『チーム・テスならだいじょうぶ』は、病気や悲しみと向き合う人を支える友情について考えられる
- 『リュウグウの砂に挑む』は、研究者の試行錯誤から失敗や協力、学ぶ意味を考えられる
文章量だけで判断せず、冒頭や目次を確認し、自分の中に疑問や意見が生まれる一冊を選びましょう。
中学生の読書感想文では、本の内容を正しくまとめるだけではなく、自分がどのように考えたのかを根拠とともに伝えることが大切です。
登場人物に共感できなかったことや、研究者の行動に疑問を持ったことも、考えを深める出発点になります。

読み終わったあとに「自分ならどうするだろう」「この問題をもっと考えたい」と思える本なら、感想文の中心となる問いも見つけやすくなります。
3冊を比べながら、自分の考えを言葉にしたくなる一冊を選んでみてください。


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