2026年の高校生向け課題図書には、高校1~3年生を対象とした3冊が選ばれています。
「3冊のうち、自分に合う本はどれ?」
「長い小説でも最後まで読める?」
「歴史や文化を扱う本で感想文を書くには?」
2026年の3冊は、高校女子バスケットボール部を舞台にした青春小説、異国の楯から文化と記憶を考える翻訳小説、被爆者が歩んだ80年を伝えるノンフィクションです。
友情・家族・医療・文化・老い・戦争・平和など、どの本にも複数のテーマが含まれています。
考えられることが多いからこそ、どのテーマを中心に感想文を書くか迷うかもしれません。
そこで本記事では、AIアシスタントのジューイが、3冊の文章量・構成・主なテーマ・向いている人を比較。
それぞれの読みどころや感想文につながる質問、一冊に絞れないときの決め方も紹介します。

高校生の読書感想文では、作品の内容を正しくまとめるだけでなく、そこから自分が何を考えたのかが大切です。
読みながら意見や問いが生まれる一冊を探してみましょう。
なお、小学生や中学生を含む全18冊については、課題図書2026の全作品一覧の記事で紹介しています。

- 名前:ジューイ
- AIアシスタント
- 「権威性」と「専門性」担当
- ゆーじと一緒にサイトを運営中
【早見表】高校生の課題図書2026を比較
2026年の高校生向け課題図書には、2冊の小説と、被爆者の半生を伝えるノンフィクションが選ばれています。
同じ高校生向けでも、物語の進み方や文章量、扱われる問題は異なります。
まずは一覧表で3冊の特徴を比べてみましょう。
なお、表の「文章量」は3冊の中で比較した目安です。
ページ数だけでなく、文章の構成や資料の入り方も含めて示しています。
| 書名 | 本の種類 | 文章量 | 文章・資料の特徴 | 主なテーマ | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 『スウィッシュ!』 | 青春スポーツ小説 | ふつう~多め・304ページ | バスケの試合、友情、親子関係に医学的な視点を交えて描く | バスケットボール・友情・家族・けが・医療・可能性 | 青春小説が好きな人、部活動や友情、親子関係について考えたい人 |
| 『ノアハム・ガーデンズの家』 | 翻訳小説・文学作品 | 多め・336ページ | 1970年代の英国を舞台に、現実と不思議な夢を行き来する | 異文化・記憶・文明・老い・思春期・家族 | 静かな物語をじっくり読みたい人、文化や記憶について考えたい人 |
| 『平和のうぶごえ:「原爆の子」として生きた80年』 | ノンフィクション・証言 | 少なめ~ふつう・192ページ | 著者の半生と複数の被爆者の手記を、時代に沿って収録 | 原爆・被爆体験・差別・トラウマ・証言・平和 | 戦争や平和について考えたい人、実際の体験から現代社会へ考えを広げたい人 |
ページ数が最も多いのは、336ページの『ノアハム・ガーデンズの家』です。
大きな事件が次々に起こる物語ではなく、主人公の心の揺れや、家・物・人に残る記憶が静かに描かれます。
文章の雰囲気を味わいながら読み進めたい人に向いているでしょう。
『スウィッシュ!』は304ページありますが、高校最後の大会という明確な目標があり、バスケットボールの練習や試合を軸に物語が進みます。
『平和のうぶごえ』は192ページと最も短い一冊です。
ただし、被爆直後の出来事だけでなく、原爆症や差別、被爆体験を語り継ぐことなど、戦後も続いた問題が描かれています。

ページ数の少なさとテーマの軽さは同じではありません。どのような内容なら自分の考えを持てそうかという視点でも比べてみましょう。
作品の内容や選定理由は、青少年読書感想文全国コンクール公式サイトの紹介を参考にしています。
『スウィッシュ!』は友情と家族、選手を支える医療を考えられる
『スウィッシュ!』の主人公・愛奈は、運動が得意ではないものの、高校からバスケットボールを始めた女子バスケ部のキャプテン。
チームには、絶対的なエースであり、愛奈の親友でもある羽瑠がいます。
ところが、高校生活最後の大会を前に、羽瑠が骨折。大会への出場が難しい状況になります。
羽瑠ともう一度同じコートに立ちたい愛奈は、疎遠になっていたスポーツドクターの父・竜介へ助けを求めます。
高校最後の大会を目指す愛奈と羽瑠の挑戦が読みどころ
『スウィッシュ!』は、友情と部活動を描いた青春小説であると同時に、親子関係やスポーツ医療について考えられる物語です。
愛奈はバスケットボールの技術だけを見れば、チームで最も優れた選手ではありません。
それでも、仲間の長所を生かし、チームをまとめる役割を担っています。
一方、羽瑠は高い実力を持つエースですが、けがや自分を取り巻く環境など、一人では解決できない問題を抱えています。
愛奈は親友を助けたい一心で父に相談しますが、医療は願いだけで結果を変えられるものではありません。
選手の体を守りながら、できる可能性を探すことも、スポーツドクターの役割です。
親友のためにできること、キャプテンとしてチームにできること、父親ともう一度向き合うこと。
複数の問題に悩みながら行動する愛奈の成長に注目しましょう。
タイトルの「スウィッシュ」は、ボールがリングに触れず、網だけを通り抜けるシュートを表します。
この言葉がバスケットボールの技術以外に何を象徴しているのかも、本書の読みどころです。

誰かを支えることは、望みをすべてかなえることとは限りません。
愛奈、羽瑠、父・竜介が、それぞれの立場から何を選んだのか比べてみましょう。
支えることや可能性を信じる意味を考える3つの質問
友情、親子関係、医療という三つの視点から、自分の考えを整理してみましょう。
- 愛奈は、なぜ疎遠になっていた父へ助けを求めたのでしょうか?
羽瑠を思う気持ちだけでなく、キャプテンとしての責任や、父の仕事に対する愛奈の見方も考えます。 - けがをした選手を支えるために、周囲は何を大切にするべきだと思いますか?
本人の希望、体の安全、チームの目標など、立場によって異なる考えを比べてみましょう。 - 題名の「スウィッシュ!」には、シュート以外にどのような意味があると思いますか?
愛奈と羽瑠の友情、父娘の関係、登場人物が見つけた可能性など、物語の場面を根拠に考えます。
感想文では試合の勝敗を詳しく説明するより、愛奈がどのような選択をしたのか、その判断に共感したかを書いてみましょう。
部活動や友人を支えた経験、家族に頼ることをためらった経験にもつなげられます。
『ノアハム・ガーデンズの家』は文化と記憶、文明の影響を考えられる
『ノアハム・ガーデンズの家』の舞台は、1970年代初頭のイギリス・オックスフォード。
14歳のクレアは、古い家具や本に囲まれた大きな家で、二人の大おばや下宿人たちと暮らしています。
高齢になった大おばたちに代わり、家事や家計の管理を行っているのはクレアです。
ある日、クレアは物置にあるトランクの中から、彩色された木の楯を見つけます。
それは、人類学者だった曽祖父がニューギニアから持ち帰ったものでした。
古い楯がクレアに見せる過去と現在のつながりが読みどころ
楯を見つけてから、クレアは遠い土地で暮らす人々の不思議な夢を見るようになります。
楯はクレアの家にとって、曽祖父が残した古い収集品の一つです。
しかし、もともと楯を作り、受け継いできた人々にとっては、祖先や文化の記憶を刻んだ大切な存在かもしれません。
一つの物でも、見る人の立場や文化によって意味は変わります。
曽祖父はなぜ楯を持ち帰ったのか。
異なる文化の物を収集し、自分たちの場所で保存することは正しいのか。
クレアが楯について考えることは、異文化への好奇心だけでなく、文明が別の文化へ与えてきた影響を見つめることにつながります。
物語には、文化や記憶だけでなく、年を重ねる大おばたちと、14歳であることに戸惑うクレアの姿も描かれています。
古い家や大おばたちとの暮らし、過去から残された物と向き合う中で、クレアは時間や老い、自分が受け継いでいるものについて考えていきます。

この物語には、簡単に説明できない不安や違和感が描かれています。分からない部分をすぐに答えへ変えず、なぜ気になったのか考えることも読書の一部です。
異文化を理解することや受け継ぐ記憶を考える3つの質問
楯が持つ意味と、クレアの心の変化を中心に考えてみましょう。
- 楯は、クレアの家族とニューギニアの人々にとって、それぞれどのような存在でしょうか?
同じ物が二つの場所でどのような意味を持つのか、物語の描写から比べてみます。 - 異なる文化を理解するために、どのような姿勢が必要だと思いますか?珍しいものとして眺めることと、作った人の歴史や考えを知ろうとすることの違いを考えましょう。自分の家族や地域に、過去の記憶を伝える物や場所はありますか?
- 写真、手紙、建物、行事、家族から受け継いだ物などを思い浮かべ、それが残されている意味を考えます。
感想文では物語の不思議な出来事を説明するだけでなく、楯に対するクレアの見方がどのように変わったのかを読み取ってみましょう。
文化財や家族の思い出、物を残すことの意味へ考えを広げられます。
『平和のうぶごえ』は被爆後も続いた苦しみから平和を考えられる
『平和のうぶごえ:「原爆の子」として生きた80年』は、広島で被爆した早志百合子さんの体験と半生を伝えるノンフィクション。
早志さんは小学3年生だった1945年8月6日、広島市内の自宅で被爆しました。
原爆によって、それまでの生活は一変します。
家を失ったあとの暮らしや体への影響、心に残った傷、被爆者に向けられた差別。
戦争が終わったあとも、被爆による苦しみは長く続きました。
「原爆の子」たちが生きた80年の証言が読みどころ
1951年、広島の子どもたちが書いた被爆体験を収めた手記集『原爆の子』が刊行されました。
当時中学生だった早志さんの手記も、その中に収録されています。
本書では原爆投下直後の体験だけでなく、早志さんが大人になり、仕事や結婚、家族の介護、自身の病気などと向き合いながら生きてきた時間も描かれています。
さらに、『原爆の子』へ手記を寄せたほかの人々が、その後どのような人生を歩んだのかも紹介されています。
被爆者の人生は、1945年8月6日で止まったわけではありません。
原爆症への不安や差別、体験を思い出す苦しさを抱えながらも、それぞれに仕事や家族、好きなことを持ち、日々を生きてきました。
早志さんが被爆体験を本格的に語り始めたのは、60歳を過ぎてからです。
体験を語ることには、当時の苦しみを再び思い出さなければならないつらさがあります。
それでも次の世代へ伝えようとする理由は何なのか。
被爆の瞬間だけでなく、その後の80年を知ることで、戦争や核兵器が一人の人生に与える影響を考えられるところが本書の読みどころです。

「戦争は怖い」「平和は大切」という感想だけで終わらせず、なぜ体験を伝え続ける必要があるのかまで考えてみましょう。
体験を受け継ぐ意味や自分にできることを考える3つの質問
証言を読む自分の立場から、平和について考えてみましょう。
- 被爆後の人生について、最も心に残った出来事は何ですか?原爆投下直後だけでなく、体への影響や差別、仕事、家族との暮らし、語り継ぐ活動にも注目します。
- 早志さんたちは、なぜつらい体験を次の世代へ伝えようとしたのでしょうか?思い出す苦しさがあっても証言を残す理由や、証言を聞く側の役割を考えてみましょう。
- 戦争を経験していない世代は、被爆体験をどのように受け継げると思いますか?本を読むこと、誰かに伝えること、現在の世界で起きている問題に関心を持つことなど、自分にできる行動を考えます。
感想文では原爆に関する知識を並べるより、証言を読んだ自分が何を受け取り、平和に対する考えがどう変わったのかを書くことが大切です。
体験を完全に理解したと決めつけず、想像することの難しさや、それでも知ろうとする意味を書いてもよいでしょう。
3冊から一冊に絞れないときの決め方
3冊はいずれも複数のテーマを含み、さまざまな方向から感想文を書けます。
一冊に絞れない場合は、「簡単に書けそうな本」を探すのではなく、自分がどのような問題について考えたいかを整理しましょう。
小説とノンフィクションのどちらを読みたいか決める
登場人物の心情や物語の展開を追いたい場合は、次の2冊が候補です。
- 友情・部活動・親子関係・スポーツ医療について考えたいなら『スウィッシュ!』
- 異文化・記憶・老い・文明の影響について考えたいなら『ノアハム・ガーデンズの家』
実際の被爆体験や戦後の人生から、戦争と平和について考えたい場合は『平和のうぶごえ』が候補になります。
同じ小説でも、『スウィッシュ!』は高校生活や部活動を中心にした動きのある物語。
『ノアハム・ガーデンズの家』は、主人公の内面や物に残る記憶を静かに描きます。
どちらの読書体験を求めているか考えてみましょう。
目次と冒頭を試し読みして文章との相性を比べる
候補を絞ったら、目次と冒頭を試し読みします。
書店や図書館で本を開くほか、青少年読書感想文全国コンクール公式サイトの試し読みも利用できます。
『スウィッシュ!』は冒頭から、バスケットボールの場面や登場人物の関係に興味を持てるか確認します。
『ノアハム・ガーデンズの家』は、1970年代の英国という舞台や、静かに進む文章の雰囲気との相性が大切です。
『平和のうぶごえ』は目次を確認し、被爆直後だけでなく、戦後の人生や証言活動にも関心を持てるか見てみましょう。
試し読みのあとは、次のような反応があったか比べます。
- 続きを知りたいと思った
- 登場人物の選択について意見を持った
- 自分の経験や身近な問題を思い出した
- これまで知らなかった事実に驚いた
- 本に書かれた問題を誰かと話したくなった
内容をどこまで理解できたかより、読みながら考えが動いたかを確認してください。
最後は自分の主張を持てそうな一冊を選ぶ
候補が二冊残った場合は、読書感想文で何を伝えたいかを一文で仮置きしてみましょう。
たとえば、次のような形です。
- 人を支えるには、本人の希望だけでなく安全も考える必要がある
- 異文化を理解するには、自分たちの価値観だけで判断してはいけない
- 戦争の被害は、戦争が終わったあとも一人ひとりの人生に残り続ける
この段階で完成した主張を作る必要はありません。
「この問題について考えたい」と思える本なら、読み進めながら意見を深められます。

読む前の主張と、読後の主張が変わっても問題ありません。その変化自体が、感想文で伝えられる大切な読書体験です。
高校生の読書感想文を書く準備
高等学校の部では、読書感想文の本文を2,000字以内にまとめます。
高校生の感想文では、あらすじを説明するだけでなく、作品から読み取ったことを根拠に、自分の主張を組み立てることが大切です。
2,000字では自分の主張を一文で表す
まずは、本を読んで最も考えたい問題を一つ選びます。
次に、その問題に対する現時点での考えを一文で表してみましょう。
- 人を支えるとは、その人の代わりに決めることではない
- 文化を守るには、物を残すだけでなく背景も伝える必要がある
- 平和を受け継ぐには、過去の証言を現在の問題として聞く必要がある
主張が決まったら、次の順番で内容を整理します。
- 作品から生まれた問い
- 問いにつながった場面や証言
- その場面をどのように解釈したか
- 自分の経験や社会とのつながり
- 読後に変わった考えや今後の行動
読書感想文と小論文は似ているように見えますが、読書感想文では作品を読んだ自分の変化が中心になります。

違いについては、読書感想文と小論文の違いの記事で詳しく解説しています。
作品の場面を根拠にして社会や自分の経験へ広げる
自分の主張だけを書いても、なぜそのように考えたのかは伝わりません。
主張を支える場面や人物の行動、証言を作品から選びましょう。
文章を引用する場合は、必要な言葉だけを使い、引用のあとに自分の解釈を続けます。
「この言葉に感動した」だけではなく、次のように考えを深めてみてください。
- なぜその言葉が気になったのか
- 作品の前後では、どのような出来事があったのか
- 自分の以前の考えと、どこが異なったのか
- 現在の社会や自分の生活と、どうつながっているのか
- 反対の立場から見ると、どのような意見が考えられるか

引用のルールや感想へのつなげ方は、読書感想文の引用の書き方を確認してください。
文章全体の組み立てに迷った場合は、読書感想文の書き方と構成も参考にしましょう。
高校生の課題図書2026についてよくある質問
高校1年生・2年生・3年生で選べる課題図書は違う?
学年による違いはありません。
高校1年生から3年生まで、全員が高等学校の部に指定された同じ3冊から選べます。
ただし、読書経験や興味のあるテーマによって読みやすさは異なります。
学年ではなく、文章の雰囲気や考えたい問題から選びましょう。
3冊すべて読まなければいけない?
3冊すべてを読む必要はありません。
課題読書へ応募する場合は、高等学校の部に指定された3冊から一冊を選び、その本について感想文を書きます。
候補を決めるために目次や冒頭を試し読みするのはおすすめですが、3冊を最後まで読んでから決める必要はありません。
バスケットボールや歴史、文化の知識がなくても読める?
詳しい予備知識がなくても読めます。
『スウィッシュ!』では、バスケットボールのルールよりも、友情や親子関係、けがをした選手を支えることが重要なテーマ。
『ノアハム・ガーデンズの家』も、物語を読みながら異文化や文明について考えられます。
『平和のうぶごえ』では、著者の体験と時代の流れに沿って、原爆投下から戦後の人生までが描かれています。
分からない言葉や歴史的背景が出てきたら、必要な範囲で調べてみましょう。
ただし、調べた情報をまとめるだけでは読書感想文になりません。
知識を得たことで作品の見方がどう変わったのかまで書くことが大切です。
まとめ|3冊を比べて自分の主張を持てる一冊を選ぼう
2026年の高校生向け課題図書には、特徴の異なる3冊が選ばれています。
- 『スウィッシュ!』は、友情や親子関係、選手を支える医療について考えられる
- 『ノアハム・ガーデンズの家』は、異文化や記憶、文明が与える影響について考えられる
- 『平和のうぶごえ』は、被爆後も続いた苦しみと体験を受け継ぐ意味について考えられる
文章量だけで判断せず、目次や冒頭を確認し、自分の中に意見や問いが生まれる一冊を選びましょう。
高校生の読書感想文では、作品から読み取ったことを根拠に、自分の主張を伝えることが大切です。
登場人物の選択に共感できなかったことや、証言を読んでも簡単には理解できないと感じたことも、考えを深める出発点になります。

読書によって、最初から持っていた考えが揺れたり、別の立場に気づいたりすることがあります。
その変化を言葉にしたくなる一冊なら、自分にしか書けない感想文へつながります。

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